動物看護師&日本語教師、国家資格へ
- 2月14日
- 読了時間: 5分

どちらの資格も現在国家資格への移行期間中。国家資格になることで、それぞれの社会的地位が向上することを願うばかりです。
※この記事は、2025年1月15日にnoteに投稿したものを加筆修正したものです。
※私は過去7年間、日本語教師をしていました。
動物保護施設の病院事情

私は昨年約1年間、動物保護施設で働いていました。
そこには、常駐の獣医師や動物看護師はいなかったので、動物たちに体調不良があれば車に乗せて近所の動物病院まで連れて行きました。
ただ、提携している獣医さんがいて、その方が2〜3ヶ月に一度施設へ往診に来てくれていました。今回のnoteは、その時のレポートを兼ねてまとめています。
狂犬病ワクチン

犬は一年に一度、狂犬病のワクチンを打たなければなりません。
これは「狂犬病予防法」という法律で決まっています。
当施設には約60頭のわんこがおり、しかもほとんどの子が触られることに慣れていない、臆病な性格の子たちです。
ワクチン接種の時期になると、獣医さんと動物看護師さんが往診に来てくれて、2日間かけて全頭にワクチン接種を行います。
日本では、狂犬病予防法と飼い主さん方の努力により、狂犬病の人への感染は昭和31年(1951年)を最後に発生がありません。
しかし、海外で犬に噛まれた人が日本へ帰国した後に国内で発症して亡くなる事例は、2020年にも発生しています。
狂犬病は人獣共通感染症で、狂犬病ウイルスを持っている動物に噛まれたり引っ掻かれたりすると感染します。
人から人への感染はないものの、海外では狂犬病ワクチンはあまり普及しておらず、世界保健機関(WHO)によると、全世界で毎年3万5,000〜5万人が狂犬病によって死亡しているそうです。
狂犬病は、発症するとほぼ100%死亡する上に、有効な治療法がありません。
犬だけではなく、ネコ、コウモリ、アライグマ、スカンク、キツネ、コウモリなどの感染も報告されているので、これらの動物についても注意が必要です。
特に海外ではこれらの動物には触らないようにし、万が一噛まれた場合には早急に病院へ行きましょう。
狂犬病は予防できる病気です。
犬を飼われている方は、年1回のワクチン接種を絶対に忘れないでくださいね。
フィラリア検査

施設では、狂犬病ワクチンの接種とともにフィラリアの検査と血液検査も行いました。
フィラリア症は、蚊を介して犬の心臓や肺動脈に寄生する寄生虫が起こす病気です。
東日本では珍しいですが、犬だけでなく猫もかかります。暖かい地域に多いです。
フィラリアは成虫になると30cm にもなる糸状の寄生虫です。
心臓や肺に寄生するので、寄生された動物の最期は壮絶なもの(とても苦しむ)と言われています。
こちらも予防できる病気です。
まずは動物病院で、自分の子がフィラリアに感染しているかどうかを検査してもらいましょう。
感染していてもしていなくても、毎年予防薬を飲むことをお勧めします。
岩手では、蚊が発生する4月〜11月まで毎月予防薬を飲むのが一般的です。
感染=発症(死)ではありませんし、感染していない=今後一生感染しない、というわけでもありません。
定期的に検査し、予防し続けることが大切です。
国家資格化の課題

日本語教師は今年国家資格になりましたが、実は動物看護師も2022年から国家資格になりました。「愛玩動物看護師」は、現在国家資格への移行期間中です。
現職者(動物病院等での5年以上の実務経験がある人)は、学校で学んでいなくても資格移行のための試験(予備試験)に合格することで、国家試験を受験することができます。
動物病院は、動物関係の専門学校/大学等を卒業していない人でも働くことができます。
その仕事内容は病院によっても異なりますが、専門の学校を卒業したスタッフとそうでないスタッフ(全くの未経験者含む)の仕事内容がほとんど同じという現場も少なくありません。
私は昨年末で動物保護施設を辞め、現在は動物病院で働いています。
私も無資格者(愛玩動物看護師ではない)の一人ですが、国家資格に合格した同僚と、仕事内容はほぼ同じです。
そんな状況から、一緒に働く「愛玩動物看護師」に葛藤が起きているように感じました。
愛玩動物看護師が国家資格となったことで、看護師もマイクロチップの挿入、採血、カテーテルによる採尿などの診療行為の一部を行うことができるようになりました。
これまで、そのような医療行為は全て獣医が行なってきました。
国家資格を取得した看護師も医療行為ができるようになりましたが、だからといって今まで獣医だけでできていた仕事をあえて看護師に振る状況は考えにくいです。
残念ながら、愛玩動物看護師の仕事内容や待遇が、国家資格取得によって大きく変わるわけではありません。
資格を取っても仕事内容はこれまでと同じ(さらに言えば、無資格のスタッフとほとんど同じ)、給料もそれほど変わらない。
来院した飼い主さんも、「このスタッフは国家資格を持っている/持っていない」などと区別したりはしません。というか自分から言わない限り、分かりようがありません。
学校に通わなくても良い現職者ルート(5年以上の実務経験→予備試験→国家試験)と言っても、国家試験は受けなくてはなりませんから、決して簡単な道ではありません。
それに合格するために、働きながら必死に勉強した彼らの努力は尊敬に値します。
初めは私と同じ、無資格未経験からのスタートだったのでしょうから。
しかし「愛玩動物看護師」として期待していた未来は得られず、努力は報われない上にプライドも傷つき、「私の存在意義って?」と揺れているのが見えました。
これ、登録日本語教員においても同じことが起きるだろうなと。
現状、日本語学校で働く、ないしは日本語教師になるということ自体、資格は必須ではありません。
今の時代、インターネットで検索すれば、無資格の人気教師or有名教師はたくさん見つけることができます。(決してそれが悪いという意味ではありません。)
国家資格を取得した日本語教師が、現場で無資格の教師と一緒に働くことに耐えられるだろうか。せっかく合格したのに…と、打ちひしがれなければいいな、と。
その努力がちゃんと報われる世界になればいいなと、思ったのでした。



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