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動物病院のまいにち 2024.12

  • 執筆者の写真: Haruna Takeda
    Haruna Takeda
  • 4月25日
  • 読了時間: 4分

動物病院での日々は、出会いと別れの連続です。このシリーズでは、どうぶつたちが教えてくれたことを日記にして綴っていきます。生死に関わる直接的な表現もありますので、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

なお、使用している画像はイメージであり、日付は特定を避けるためにDay◯としています。


※記事の一部にプロモーションが含まれる場合があります※




Day1


この日、初めて入院動物を見送った。


初めて病院に来たときから状態は最悪。

食べられなくなって4日経ってから、やっと病院に連れて来てもらえた。

だけど来た時にはもう、ほとんどできることはなかった。

どうしてもっと早くに連れて来れなかったんだろう?

もしかしたら助けられたかもしれない。

お家に帰れたかもしれない。そう思うと、やりきれない気持ちになった。


朝の診察には私が保定に入った。

前日より数値的には良くなっていたけれど、あれ、なんか、おかしいかも?と直感が。

直後に呼吸停止。

その後なんとか戻ってきた。


お昼に入院室に入った時、何の気なしに目をやると、のたうち回って嘔吐。

呼吸停止。

彼女はもう戻らなかった。


きっと、ひとりで逝きたくなかったんだね。

誰かが来るのを待ってたんだ。

もしかしたらお母さんに会いたかったのかもしれない。

そう飼い主さんには伝えました。

あなたの生きた証、ちゃんと見届けたよ。


病院に預けたら大丈夫、そう思ってしまうかもしれないけれど、

生き物は案外簡単に死んでしまう。

一緒にいられるときはできるだけ側にいてほしい。後悔しないように。

そんなことを思ったのでした。


R.I.P. すず



Day2


この日、ふたり目を見送った。


しばらく前から入院していた外猫さん。

2日前から食欲不振で嘔吐もあり。

前日の検査では腹水と胸水が溜まって、それが心臓と肺を圧迫していると。


朝の診察の後、大きな悲鳴をあげて呼吸ができなくなった。

それからはあっという間だった。

私の腕に、一生懸命もがいた跡を遺して逝ってしまった。


私の知っている子に似てたから、何となく可愛がっていた。

いや、普通にかわいかった。

退院したら、このまま家猫にしてあげてくれませんかって、

飼い主さんに言うつもりだった。

迎えに来た飼い主さんには何も言えなかった。


享年推定3才。

外猫さんの寿命はやはりそんなものなのか。

うちのねこたちは、8才・6才・5才になりました。

生きていることに日々感謝。


R.I.P. うずまき



Day3


休み明けはちょっと憂鬱だ。

昨日ロッキーが亡くなった。


来た時から肋骨が浮き出るくらいガリガリで、食べたいけど食べられない日々が続いた。

何なら食べられただろうか。。


リンパ腫で、いたるところに腫瘍があり、もうどうすることもできなかった。

連れて帰ってあげてと飼い主さんには連絡したけれど、面倒を見られないと。

結局入院室で息を引き取った。


飼い主は「迎えに行けばよかった」と言ったそうだけど、だったらなぜ?

人それぞれ、自分の生活があるからしかたがない。のか?


お家に帰りたかっただろうな。

家族のぬくもりが感じられる場所で逝かせてやりたかった。


病院は病状を逐一報告したりはしない。

ペットホテルではないからね。

基本的に連絡は緊急時と退院の時だけ。

飼い主は「知らせがないのはいい知らせ」と勘違いしてしまう。


連絡があったときにはもう時すでに遅しなことが多い。

飼い主さんも、家で看取る覚悟で連れて帰るか、

自分の見えないところに入院させて回復を祈るか、

酷な選択を迫られる。

どちらにしても賭けだ。


飼い主さんとどうぶつたちが、気の済むまで一緒に過ごせる場所を作れたらと思ったり。


R.I.P. ロッキー

あんたは最後までプライドを失わなかった、かっこいい男だよ。



ペット葬儀110番

大切なペットが亡くなったらどうする?

そんなこと考えたくもない。

かもしれないけれど、いつか来るその日のために「知っておく」ことは損じゃない。

ペット葬儀110番」は、日本全国・年中無休・24時間対応してくれる、ペットの葬儀屋さん。ワンちゃん・ねこちゃん以外のどうぶつも受け入れているそう。


いざという時のために、地域にペットの葬儀ができるところがあるか、調べてみるのも良い。備えあれば憂いなし。




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